
ヒントを頂戴したので少し調べました。
 他にもこの曲に挑戦する方がいらっしゃるかも知れませんので、
 情報共有できればと思い書き込みます。
 
 パイドゥシュカホロは、5拍子に違いないのですが、
 S.ヂュヂェフというブルガリア音楽の権威によると、
 2+3であるか、3+2であるか、というのはあまり問題にならないと言うことです。
 この拍子については、1930年代の幾つかの論文で、彼が明文化する際に便宜的に使った物で、
 実際の音楽は2+1+1+1だったり、1+2+1+1というようなものだ、と言っています。
 テンポの速い踊りでは、これらが変奏的に展開され、奏者にとって拍の内分は問題にならない、とも言っています。
 ただし、テンポの遅いものも(一般的ではないらしいが)存在するそうで、
 このとき、2+3や3+2ならば3の方にアクセントが付けられる、ということです。
 反対にいえば、速くなることでアクセントが消え、3が1+1+1のようになってしまうそうです。
 速度が違っても曲が同じなので、5で区切る必要性が出てきて、音楽学的には5拍子だと言うに至ったそうです。
 即ち、節回しが逆、ということでもなさそうです。
 
 ホロには、この他に7・9・11・13拍子のものが存在して、
 7=ラチェニツァホロ 9=ダイコヴォホロ 11=グァンキノホロ 13ホロレノモメ
 と分類されるそうです。
 いずれも、内分がアシンメトリー、ここが味噌のようです。
 大勢で輪になって寄せたり返したりして踊るのにアシンメトリーな曲しかないというのは不可思議ですね。
 しかも、ホロと名のつくものは、一般的には相当速いようです。
 
 以上のことから、6拍子というのは厳密にはホロには存在しない訳ですが、
 その分の4があったりですとか、
 旋律長と和声の都合からソナチナではこう書かれた、と見れば、
 曖昧にではなく、ホロとして通用するのだ、とこのように思うに至りました。
 8分音符=300〜360とのことですが、以上のことから、もう少し速い演奏も許容されるはずです。
 
 私は作曲家でも音楽学者でもないので、間違っているところがあったら指摘してください。
 小難しいお祭りだと思われたら困るので、いつもは書きに来ませんが、
 伺ったからには書こうかな、と思うに至りました。
 ヒントを頂戴できなければ私は全く辿り着けなかった内容なので、誰かの参考になるようでしたらどうぞ。
 svlと名乗っていますが、中の人は8bitPです。文責:8bitP